ホワイトオークのはなし
ホワイトオークのはなし
今回のネコベッドには、「ホワイトオーク」という木材を使用しています
国産材で言えば「ナラ」ですね
堅くて重みがあり、くっきりとした木目が特徴的なこの材は、
家具材として非常に人気があります
まれに「虎斑(とらふ)」と呼ばれる独特な模様が現れることもあり、
虎の毛が光を浴びて輝いているようにも見える美しい木目です
加工はやや難しいのですが、仕上がったときの表情はとても端正で、
どこか凛としたたたずまいを感じさせてくれます
使い込むほどに色味が深まり、手に馴染むようになるのも、
ホワイトオークならではの魅力だと思います
数ある木材の中でも特に好きな材種のひとつです
しかし今、このホワイトオークがとても手に入りにくくなっています
製材屋さんからも「ホワイトオークが全然ない、有っても単価がものすごく高い」と言われるほど
その背景には、世界的なウイスキーブームや中国による大量買い付けの影響があるようです
ホワイトオークはウイスキー樽の材料としても使われており、
世界中の蒸留所が良材を探し求めて買い集めているのだとか
その影響で、日本国内の家具づくりにまわってくる量が、
ほんのわずかになってしまっているのが現状です
「レッドオークならあるよ」と言われることもありますが、やはり見た目や質感、
経年変化の雰囲気が違っていて、そう簡単には切り替えられないのが正直なところです
この先のことを考えると、本当に悩ましい問題ではあります
価格や流通の現実を無視することはできません
木材との付き合い方は、これからも考え続けていくことになるのだと思います